北海道立近代美術館

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【近美コレクション】美しいものとの時間 友田コレクションの精華 魅惑の版画と詩/昭和のガラス工芸/新収蔵品展

ジョルジュ・ルオー『ミセレーレ』より《神よ、われを憐れみたまえ、あなたのおおいなる慈しみによって》1923年(刊行:1948年)、当館蔵 ©ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2023 E5116

展示室A
1階:美しいものとの時間 友田コレクションの精華 魅惑の版画と詩
2階:昭和のガラス工芸/新収蔵品展
2023.04.22(土) - 2023.06.11(日)

概要

美しいものとの時間 友田コレクションの精華 魅惑の版画と詩

「友田多喜雄コレクション」

詩人、児童文学者の友田多喜雄氏は、長年にわたり西洋と日本の近現代版画を収集、その2000点近いコレクションを北海道立近代美術館に寄贈する意志を示されました。当館では、2018年から調査に取り組みつつ受贈を進め、2022年に受入を完了しました。そのなかにはルオーの『ミセレーレ』をはじめ、ピカソ、シャガール、ルドンといった西洋近代の名だたる画家の作品や、クラーヴェ、ミロ、ビュッフェ等これまで未収蔵であった作家の名品が含まれています。さらには、個人的な交友から収集した一原有徳、あるいは共著として生み出された清水敦の作品など、北海道の作家の作品も多く見られます。

「美しいものとの」

これは、友田氏が当館での展覧会開催に際して、寄せていただいた文章のタイトルです。そこで友田氏は、コレクションを始めたきっかけとなる、ルオーをはじめとする美術作品や、武者小路実篤や谷川俊太郎ら師友との出会い、多くの美術家たちと詩画集を作ったことなど、「美しいもの」と過ごした自らの人生を振り返っています。本展ではそのコレクションの精華を、当館がこれまで収蔵してきたエコール・ド・パリの油彩画などとともに展示、あわせて文学者としての友田氏の業績を紹介します。友田氏が長年かけて深い愛情を持って集められた「美しいものとの」時間をお楽しみください。

昭和のガラス工芸

明治以後、産業中心の道を歩んだ日本のガラスは、昭和に入ると造形芸術として模索する動きが始まりました。その中心的存在となったのが、岩田藤七(1893–1980)と各務鑛三(1896–1985)です。岩田は巧みな吹きガラス技術を用いた彩りあふれる作品を展開。一方、各務はクリスタルガラスによるカットやエングレーヴィングによる作品を制作し、それぞれの技法を追求しながら、日本における造形芸術としてのガラスの基盤を確立させました。彼ら先人たちが蒔いた種は、戦後、佐藤潤四郎(1907–88)、藤田喬平(1921–2004)など、熱意あふれる若い作家たちに受け継がれ、豊かに花開いていきます。本展では、昭和の時代に足跡を残した7名の作家をとりあげ、それぞれが切り開いた多様なガラス表現をご紹介します。

新収蔵品展 

昨年度、当館が新たに収蔵した作品を展示します。

観覧料

一般 510(420)円、高大生 250(170)円

近美コレクションと三岸好太郎美術館(特別展を除く)を両方観覧する場合

一般 830(670)円、高大生 410(270)円

※( )内は、10名以上の団体料金。
※無料になる方/65歳以上、中学生以下、身体障害者手帳や療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方(ミライロID利用可)及びその介護者(1名)など。受付で手帳等をご提示ください。
※高校生は毎週土曜日および学校の教育活動で利用する場合は無料。

作品紹介

展覧会で展示される作品の一部をご紹介します。
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