北海道立近代美術館

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【特別展】没後50年 神田日勝 大地への筆触

ここで描く、ここで生きる

 「結局、どう云う作品が生れるかは、どう云う生き方をするのかにかかっている。」
 この言葉を遺した神田日勝(1937-1970)は、若くして病没する32年間の中で、農業に従事しながら、画家として数々の作品を描きました。
 東京で生まれた日勝が北海道へ渡ったのは、7歳のときのことです。第二次世界大戦の戦火を逃れるために一家で移住し、十勝地方・鹿追に入植、その翌日にこの地で終戦を迎えました。彼はここで荒地を開墾する厳しい生活を送りながら、次第に絵画への関心を高めていくこととなります。
 18歳の頃からは本格的な制作を始め、身近な事物を題材として大作を手がけました。そして昭和35(1960)年に全道展、昭和39(1964)年には独立展に初入選するなど着実に評価を得ていきます。その後、画風は目まぐるしく展開していくが、作品の多くは一貫して堅いベニヤ板にペインティングナイフで描かれており、その力強い筆触は、大地を耕す営みを彷彿とさせるものでした。
 本展では、神田日勝の没後50年の節目記念し、代表作を一堂に会し、その画業を回顧します。さらに最新の研究成果を踏まえながら、影響を与えた画家の作品もあわせて展示することにより、同時代の美術を咀嚼しながら制作に励んでいた、日勝の新たな一面も紹介します。

会期
2020年9月19日(土)~2020年11月8日(日)

会場
展示室B
2020.09.19(土) - 2020.11.08(日)

主催

北海道立近代美術館、北海道新聞社

後援

北海道、札幌市、札幌市教育委員会

協力

神田日勝記念美術館

協賛

柳月