第2展示室
道内公募展と「道北の美術」コレクション
Hokkaido's Open Call Exhibitions and Our Colleciton of "Art of Northern Hokkaido"
明治末期から大正にかけて、北海道では主要都市を中心に小規模の美術団体が組織され、各々が勉強会や展覧会を開催していました。旭川では、高橋北修と関兵衛によって1918(大正7)年に同地最初の美術団体・ヌタックカムシュッペ画会が結成され、東京で活動していた旭川ゆかりの画家・上野山清貢を交えた展覧会を開催するなど、意欲的に活動していました。そのような中、1925(大正14)年に全道規模では初の公募展となる北海道美術協会(通称:道展)が創立され、各地に点在していた美術団体ひいては作家たちの間に交流をもたらしました。
1945(昭和20)年に道展に加えて全道美術協会(通称:全道展)が創立され、戦後の北海道美術界は2つの公募展の並立で幕を開けました。一方、旭川においても1946(昭和21)年に北海道アンデパンダン展、新浪漫派美術協会(現・新ロマン派美術協会)、純生美術会の3つの美術団体が結成され、旭川の美術活動の基盤として地域に美術の裾野を広げ、絵画技法や文化意識の向上といった役割を果たしてきました。
2025(令和7)年、純生美術会と新ロマン派美術協会はともに80回展を数えます。また、道展や全道展も節目の年を迎えることから、道内と旭川の公募展に関わった作家の作品を、当館の「道北の美術」コレクションから紹介します。
会期 2025.06.28(土) - 2025.08.24(日)